NEETに酒はオッケーでも煙草はダメという私的ルール
事の始まりは、先日、友人のK君が家に泊まりにきた時でした。彼は、おもむろに鞄から怪しげな手持ちケースを取り出したのです。
「電子タバコ買ったわ、、、」
「、、、Why?」
混ざりっけのない純粋日本人の私が、初めて、素で英語を返した瞬間でした。因みに、英語の成績が中高と【1】だったので、こちらの奇妙な体験も、今思い返せば、驚きです。
「いや、なんというか経験?」
「、、、Why?」
本日二度目の英語でした。私は、タバコを口に加えて私を俯瞰するK君を見上げて、こだまする「何故?」をどうやって処理するか、脳みその八割を割いて、考えることしか出来ませんでした、、、
残りの二割は世界平和のこととか考えていたと思います。
だって、経験ですよ。
良く言いますよね。【経験に勝るものはない】って、、、
つまり、今のこの場で僕は、彼に経験の差で【負けた】のです、、、
俯瞰されていることが、より一層深いものに感じられたのは、この時が初めてでした。
マリアナ海溝ってこんなに深いんだ? と、海底旅行を短時間で経験させて貰ったかんじですね。貴重な体験です。
そう考えると、私も彼に経験の差で勝っていると思います。
が、今回の主題はあくまで、「タバコ」です。
私は「タバコ」の経験に関して言えば、全くの素人であり、童貞です。素人✖️童貞=素人童貞です。
世の中には、チェリボーイより恥ずかしいことなんて、五万とありますが、その時の私はその経験がないことに酷く絶望しました。
そうです、絶望です。英語で言えば、【ビッグショック】です。多分違います。知りたい人は各自調べて下さい。
それもそのはず。私はあっちの方もチェリーだったからです。あっ、いえ、あっちと言ってもアナルの方では無いです。シンプルに女性経験の方です。
だから、
私は悔しくて、「俺も吸わせてくれよ!」という非常に惨めな懇願を必死になって抑え込みました。
だって、考えてもみてください。めちゃめちゃ必死になって意中の女子に「やらせてください」と土下座する20歳の青年。そんなもの、見たくないでしょ、、、
いえ、これはちょっと見たいですね。
シンプルに間違えました、
当事者にはなりたくないでしょ?
私はなりたくないです。女の子の方でも願い下げです。イケメンであれば、下着くらい見せて上げるかもしれませんが。懇願しているのが私ですから、それも絶対にありません。
世知辛い世の中ですね。
その時の私は泣きそうでした。もう、内心ボロボロでした。それは、失恋した乙女の様に。
どうでもいいですが、失恋して泣いてる女子って可愛いですよね。
だから、女子はどんどん失恋しろって思います。
優しく介抱しませんが、こちらとしては、飯が美味いです。
「まぁ、電子タバコだからさ。玩具みたいなもんだけど、、、プハァ~~~」
「、、、」
そんな事を思案して、現実逃避をしていた私でしたが、そんなK君の発言により、現実に引き戻される事になりました。
プハァ~~~?
プハァ~~~??
プハァ~~~???
コイツ、今、何シタノ?
擬音デモ、発シタンデスカ?
~擬音でしょうか~
~いいえ、喫煙です~
K君ですが、なんの躊躇いも無く、私の部屋でタバコを吹かせやがったんですね。これが。
窓も開いてなければ、当然無風状態の室内。モワモワと広がる煙は、まるで新春を連想させる雪解けのように、霧散していく――。
小説の一説みたいに書いて見ましたが、当然、許せる行為ではありませんよね。
そうです。
決して、許せません。
どのくらい許せないかと言うと、
「そのタバコちょっと私にも吸わせてみろよ」
って、ぐらいですかね。
はい。これで、私は堂々とK君からタバコを吸わせて貰う権利を獲得したわけですね。
これが、俗に言う等価交換ってヤツです。
「仕方ねぇな。お前、身体弱いけど大丈夫なん?」
「任せろ、、、」
果たして、何が【任せろ】だったんでしょうか?
あの時にドヤった自分は、何を考えていたのか、今でも検討がつきません。嘘です。タバコを吸えることにちょっと興奮してました///
そして、まぁ、私も吸ったわけですが、、、
結論から言えば、とても悲しい気持ちになりました。
別に、賢者モードに突入したわけではありません。と言うか、興奮からの悲壮感で、賢者モードを連想する人は間違いなく童貞です。私がそうだったので間違いないです。ソースは私ってヤツですね。美味しそうです。
とにかく、
私がタバコを吸った後に思ったのは、親への申し訳なさだったんですね。
タバコを吸う無職。
これって字ズラだけ見ると、酷いですよね。
お酒を飲む無職。
よりも、
女と寝る無職。
よりも、
なんか屑っぽいです。
では、
タバコ吸ってる無職の皆様は何をモチベーションにして生きているのでしょうか?
きっと、
タバコと答えるでしょう、、、