スニフとかいう最も私に近い思考を持った生物
ムーミンには【スニフ】というキャラクターがいる。ムーミンの遊び友達で、子供っぽく僻みっぽい性格の持ち主らしい。簡潔に言えば、困難に直面すると糞みたいな戯言で喚き、すぐ人のせいにする、屑である。
名前はスニフ。
そう、スニフだ。
大事だからもう一度言うが、スニフだ。
私じゃない。
私に似ているかもしれないが、似ているのは腐った根性だけだ。それ以外は何一つ似ていない。
つまり、容姿以外はそっくりだということだ。
スニフは、ゴボウみたいな体躯に、ドブに三回つけて、二度踏み付けて、三度牛乳に漬け込んで、それから三ヶ月ほど放置させたボロ雑巾みたいな顔をしている。
私は、もやしみたいな体躯に、干からびたヒキガエルみたいな顔をしている。それも、道端とかでカラッカラッに干からびて、異臭を放っているソレの方だ。
私はスニフにこう言いたい。「お前は貧相な顔をしているが、愛嬌があって可愛いな。それに、色々な人達から愛されている」
すると、スニフはこう応える。「何言ってんだ。お前もクソヒョロガリで幸薄そうな顔をしているが、悪くない。イケメンでイケメンだ」
お互い、鏡を見て自分自身を褒めたたいているように誇らしく言うだろう。容姿は似ていなくとも、本質的な部分で、彼は私と似ているからだ。
スニフは鼻を啜ってケラケラと笑うだろう。「しかし、僕ってば根は良い奴なのに、説明文では誤解されるような書き方をされるんだよね。不思議だよ、ホントに」
そしたら私はこう言うだろう。「それな!」
お互い根は優しいのだ。今この場で褒め合っていることこそが、それの何よりの証明だろう。他人を褒めることができる人間、それは中々いないと思う。何故なら私もいつも他人を僻んで、僻まれているからだ。(え?)
スニフはにやにやと人を見透かしたような目をして言うだろう。「君は誤解されやすいね。天邪鬼なんだ。それもそれも凄い規模の天邪鬼。優しさを毒と捉えられてしまったり、毒を優しさと捉えられてしまったり。君は大切な人にほど毒(優しさ)を吐く。逆に、どうでもいい人にほど、優しさ(毒・お世辞を)振りまくんだ。まるで、腫物を扱うみたいにね」
そう言われると、私は眉を顰蹙するだろう。「いやいや、それはちょっと私を誤解しすぎだよ。私はね、そんな人間じゃないよ。はっきり言う時には、誰にでも、はっきり言うさ。天邪鬼?現代で言うツンデレかい?ハッ、絶対に違うね」
また天邪鬼だ。嘘が止まない。何時からだろうか?もう思い返すのも、数えるのもやめた。やめて、
やめてから、次第に文を書くようになった。僕の脳みそは文系よりに出来ているわけではないけれど、しかし、かといって理系よりに出来ているわけでもなかった。
スニフは腹を抱えて笑った。ゲラゲラと声を上げたかと思うと、しかし突然に、悲しい目を浮かべて、顔を俯かせた。「ああ、なんて言うか、君の辛気臭い顔を見て、楽しい気持ちが一気に失せたよ。ぜんぶ君のせいだ。責任とってよね」
そう言われても、、、私は困り果てた。「なんでそんなこと言うんだよ、ひでぇな」
出てくるのは乾いた笑い声と、引き攣った笑みだけだった。
辛気臭い、、、
思い通りにならない気持ち、、、
自分自身の意思が思い通りにならない、、、
あぁ、なんでいつもいつもサボってしまうんだろうか?
昨日も、
一昨日も、
その前日も、
ブログを投稿しなかった。
私の辛気臭い顔は、その不甲斐ない感情から垣間見えたモノだろうとそう思った。
いえ、思いました。